たば暮らし


たばやま村の暮らし方

HOW TO LIVE IN TABAYAMA





朝は畑仕事、昼はパソコン仕事、そんな暮らしもできます!


 山村での暮らしはどんなものか?

 早朝から起きて畑仕事をしたり、山に鹿を狩りに行ったり、そんな田舎暮らしを想像する人もいるでしょう。もちろん、そういう仕事もありますし、そういう生き方もできます。しかし、現代の山村での暮らしは、さほど都会と変わらないかも知れません。

 まず、丹波山村には光回線が通っています。ネットが使えるのでリモートワークも行えます。完全リモートであれば通勤が無い分、朝は畑の手入れをし、9時からリモートワークをすることも出来ます。

 お昼になると村内放送から「お昼のメロディー」が流れます。自宅で自炊するか、村内にある安くて美味しいお店を利用することも出来ます。

 丹波山村は人口が同規模の町村と比べ、村役場を中心としたエリアにぎゅっと密集しています。村内だけであれば、車が無くても徒歩や自転車で移動が可能です。坂が多いので、歩くだけでも運動になります。坂が苦手な方は電動アシスト自転車が便利。村内の道は狭いので軽自動車で移動する人が多いです。

 仕事が早く片付いたら、「のめこい湯」に行くのもいいでしょう。村民であれば大人300円で入れます。ちなみに、村民で中学生以下は無料です!村内の各戸のお風呂は、ほとんどが灯油かプロパンガスです。光熱費を考えると温泉利用は、経済面でも大変ありがたいです。

 夜はもちろん静かです。雲のない日には星々が夜空に輝き、夜空の黒よりも濃い山々がそっと村を包み込みます。曜日によっては夜の営業をするお店もあります。ウィークエンドにお酒が飲みたいなぁ~という方も楽しめます。お店が沢山あるわけではありませんが、地元の人や他の移住者の方とコミュニケーションをとることが出来ます。

 買い物について。大手のオンラインショップなら注文して翌日に届くことがほとんどです。オンラインでの買い物なら全く不便に感じません。また、生鮮食品は生協を利用する人も多いです。値段は少々高いですが、移動販売車も来ます。

 現物を見て買いたい時は、大きく二つの方向があります。一つは青梅方面、もう一つが甲州市塩山方面です。青梅方面は東京側なので何でもありそうですが、実際にお買い物に行くなら塩山方面、つまり山梨側がおススメです。理由は簡単、塩山や甲府の方がお店が密集しているから短時間で買い物を済ませることが出来るからです。甲州市塩山に行くのに片道45分程度ですから往復90分くらいです。

 丹波山村からだと柳沢峠を越えて甲府盆地に下りて行きます。柳沢峠までは曲がりくねった道ですが、峠を越えると眼下に甲州の街と雄大な富士山を眺めながら甲府盆地へと下っていきます。

 411号線を下った甲州市塩山には、大型スーパーやホームセンターがあり、その周囲には大手飲食店チェーンが立ち並びます。411号から北西の140号(西関東連絡道)を通れば、甲府中心部や大手ショッピングモールのある昭和町にも1時間くらいで行けます。

 そして、その間渋滞することはほとんどありません。やはり、都心に比べると交通量が穏やかなのも理由の一つです。







たばやま村の一年

A YEAR IN TABAYAMA





四季を感じる
表情豊かな丹波山村の一年


 四季を通じて様々な表情を見せる丹波山村。

 一年の始まりである正月には伝統の奇祭「お松曳」が毎年1月7日に行われます。山梨県無形民俗文化財にも登録されている門松を祓う松送りのお祭り。正月まで家々に飾られた松を一同に集め、修羅と呼ばれる木ぞりに盛り、修羅に繋がれた綱をみんなで曳いて道祖神まで運びます。住宅の屋根に届かんばかりに盛られたお松様は圧巻。

 氏子や村人だけでなく、たまたま通りがかったライダーや登山客も飛び入り参加できます。宿場町ならではのおおらかな雰囲気とお正月の賑わいが楽しめます。

 丹波山村の冬は寒いです。

 標高680mに位置するのでとても寒いです。村を流れる丹波川の水面が凍るほど。雪はあまり積もりませんが、路面は凍結するので、車は冬用タイヤが必須です。暖房にかかる燃油費はそれなりに覚悟が必要です。


 丹波山の春は、ほんの少し遅れて訪れます。

 都心では3月の下旬には桜が咲きますが、丹波山では4月の入学式に合わせるように満開になります。凍った土が溶け始め、草木が芽吹き始めるとモノトーンだった山々は眩く光る新緑に覆われます。

 畑を耕す人たちの姿がそこここで見られ、夏野菜の栽培がはじまります。日中は暖かいですが朝夕はまだまだ寒く、ゴールデンウィークくらいまではコタツや暖房器具が欠かせません。


 梅雨の頃に稚鮎の放流があります。

 丹波山村の特産品の一つが鮎です。多摩川の源流の一つ、美しい丹波川の岩苔を食べて育つ鮎は美味しいと評判です。丹波川に釣り人の姿が増え始めるといよいよ夏の気配を感じます。鮎の養殖にも取り組んでおり、鮎を使ったお寿司なども食べられます。

 梅雨時に心配なのは大雨。丹波山に続く道路脇の斜面は崩れやすく、雨量が多いと通行止めになることもあります。


 7月の中旬、本格的な夏を報せる「ささら獅子舞」の祗園祭が行われます。村の各神社を巡り、獅子舞を奉納します。

 休日には鮎釣りや川遊びを楽しむ親子連れで賑わいます。クワガタやカブトムシなどが沢山採れるようで、都会から来た子供たちは目を輝かせます。

 標高が高いこともあり、都内に比べると約5〜6度ほど気温は低いので暑いながらも過ごしやすいです。

 キャンプや川遊び、虫取りなど田舎らしい遊びが楽しめます。


 夏が終わると丹波山に実りの秋が訪れます。

 丹波山の名産品の一つ、原木舞茸の季節です。9月の下旬から3週間ほどしか収穫できない原木舞茸。収穫を祝う舞茸祭が開催され、多くの観光客が訪れます。紅葉に染まる山々を見ながら香り立つ秋の味覚を堪能できます。


 豊穣の秋が過ぎると再び長い冬に入ります。

 晴れた日は眩しいほど光が降り注ぎますが、山間の為、午後になると山の影に覆われてしまう地区もあります。日中でも10℃に達することは少なく、朝は氷点下になることが日常です。

 あまり雪は降りませんが、大雪になると一時的に通行止めになることもあります。広い道は除雪されますが、村内の狭い道は住民が自主的に除雪するので雪かきスコップが必需品です。


 丹波山村の一年は、四季を実感することが出来ます。春夏秋冬、それぞれの季節に明確な個性があり、古き良き日本の季節感を思い出させてくれます。